研究課題/領域番号 |
20K03418
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研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
細羽 竜也 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 教授 (40336912)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 介護労働 / キャリア / 職業性ストレス / ワーク・エンゲイジメント / 仕事要求度―資源モデル |
研究実績の概要 |
本研究事業は,主に介護労働者を対象に,「仕事の要求度─資源モデル」をふまえて,キャリア変更(昇格・維持・離転職)が仕事の要求度や資源にどう影響して,職業性ストレスやワーク・エンゲイジメントを規定するか,時間軸による変容プロセスを検討することを目的に計画した。 当初計画において,研究事業の初年度である2020年度には居宅介護事業所などの介護労働者を対象に実態調査を行う予定であったが,コロナ禍による事業所の感染拡大防止及び研究協力への負担軽減を図るため,調査開始時期を次年度に再設定した。 2020年度には,先行研究の知見の収集・集積を図るとともに,過去の職業性ストレス研究の再分析を行い,本研究の知見の補充を行うよう計画した。具体的には,先行研究の知見の収集・集積については,福祉専門職の精神的健康に関わる先行研究を収集し・整理し,展望論文としてまとめた。また介護労働者を対象とした職業性ストレスと報酬及び離転職との関連を整理し,投稿論文として修正の査読を受けている段階である。 2021年度には調査研究の実施に向けて,2021年5~7月に研究倫理審査を申請,9月までに承認を得た後,2021年度下半期からアンケート調査に取り組む予定である。なお実態調査の開始時期は1年遅れであるが,当初計画でも調査期間は2年間に設定しており,当該事業全体は3年であるので,最終年度の調査計画の調整によって研究事業の進行は十分調整できると考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究初年度である2020年度はコロナ禍をふまえ,調査事業の延期を行った。ただし,2020年度中に調査実施計画を立て,2021年度には調査を実施できる準備ができており,調査に有用な基礎資料の収集もできている。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度に実施する調査に関しては,承認を得る予定の研究倫理審査申請書の中でも,新型コロナウイルス感染拡大防止のための対応を記載する予定である。実際に調査を進めるにあたっては,介護事業所の調査協力者とも緊密に連携を図りながら,着実に実施していきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度は,新型コロナウイルス感染拡大防止のために,調査の延期,あるいは学会がweb開催になり旅費・参加費が不要になったり,会議はZOOMでのオンライン実施となり旅費が不要になるなどしたため,次年度使用額が生じた。次年度は,新型コロナウイルス感染拡大防止対策を行いながら,調査を実施する予定であり,その経費の使用を予定している。その他,文献を集めたり,関係資料を研究協力者と共有していくための経費なども予定している。
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