研究課題/領域番号 |
20K03429
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研究機関 | 福岡工業大学 |
研究代表者 |
宮本 知加子 福岡工業大学, その他部局等, 特任教員 (00795841)
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研究分担者 |
吉原 克枝 福岡工業大学短期大学部, ビジネス情報学科, 教授 (30598016)
徳安 達士 福岡工業大学, 情報工学部, 教授 (50435492)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | スクリーニングテスト / 要支援学生 / 不適応 |
研究実績の概要 |
高等教育機関における支援を要する学生(以下,要支援学生)の早期発見は,彼らの学生生活への適応を促し,教職員の必要な支援を迅速かつ的確に動員できる効果が期待される。 本研究では,大学精神健康調査(UPI)および信州大学が開発した統合版困り感質問紙を融合した新たなスクリーニングテストを実施し,学生達の大学適応状況に関連付ける予測モデルの開発を目的とする。 2021年度は,オンラインにて,大学1年生~4年生にUPIと大学生活における困りごと調査を実施し,回答を得た。まず,学年別にスクリーニングテストの得点平均値と分散分析を行い,学年進行による健康度に違いがあるのかを検討した。分析の結果,深刻な悩みを抱えている学生に違いがなかったことから,大学生活生活に深刻な悩みを抱える学生は,どの学年にも存在することが分かった。一方で、全体的に1年生と他の学年で有意な差が見られており、入学時における精神的な負担は他の学年に比べて大きいことが確認できた。大学生活における困り感は、特に対人関係の困り感において特徴的で、すべての学年で有意な差が確認できた。これらの調査結果と,本研究は不適応リスクを予測するために、対人関係に纏わる事例と合わせた検討が必要と考えている。 2022年度のデータも用いて,大学生活における困りごと調査の結果の分析を行い,学生の困りごとの実態の分析を続ける。またそのテストをもとに,大学適応状況と照らし合わせ,不適応リスクモデルの構築を目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
一年目にコロナウイルスの影響で遠隔授業となり,データの収集が遅れたため。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度の全入学者に対して,スクリーニングテストを行い,その結果を整理し,大学適応状況の精査,精査結果に基づく不適応リスク予測モデルの構築を行う。 2021年度と2022年度のデータを用いて,ディープラーニングによる不適応リスク予測モデルを構築し,予測精度が高まるようにディープラーニングの構造を洗練する。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた出張ができなかったため。 今後のアルバイト代や出張費に使用する予定である。
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