本研究は、災害経験が中長期的に人々の心身に与える影響と、そこから生活を立て直し、ストレスに対処する適応過程を明らかにすべく2018年胆振東部地震災害、2020年の新型コロナ感染症、2022年ロシアによるウクライナ軍事侵攻という異なる災害事態による人々への心理学的影響と適応に関わる研究を実施した。 研究結果は、新型コロナ禍で示される心身不適応状態は、地震直後と同様か、それよりも高いことを示し、経年変化は感染予防対策が、高いストレスを生むことを示している。また、2022年のロシア軍事侵攻後のウクライナ心理学専門家に対する遠隔グループワークにサイコドラマ手法が有効であることを示した。
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