研究課題/領域番号 |
20K03460
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
河野 美江 島根大学, 学術研究院教育研究推進学系, 教授 (20506472)
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研究分担者 |
武田 美輪子 島根大学, 地域包括ケア教育研究センター, 特例研究員 (70750644) [辞退]
執行 三佳 島根大学, 保健管理センター, カウンセラー (90790379)
猪口 かおり 島根大学, 学術研究院教育研究推進学系, 特任講師 (30967063)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 性暴力被害 / 大学生 / 回復 / 支援マニュアル |
研究実績の概要 |
本邦において、大学生が性暴力被害者となる事件が問題となり、大学での被害学生に対する支援が必要とされている。2022年度は性暴力被害を受けた学生の「回復」を促す支援を明らかにすることを目的とし、2つの研究を行った。 ①性暴力被害学生の対応経験がある学生相談機関の支援者10名に対しインタビュー調査を実施し、計量的テキスト分析により分析を行った。被害からの回復に有効だったこととして【被害学生の心理を理解した教員の対応】【被害学生対応と加害者対応がスムーズに進む】【支援者全員で対応できる環境】【適切な支援者への紹介と連携】【支援者のアウトリーチを含む支援】【教務・学生課による支援】のカテゴリが生成された。支援者が部署内の他の支援者と話し合いや役割分担ができる良好な関係にあること、学内の教職員が被害学生を理解し支援すること、支援者が学内外の相談機関やワンストップ支援センター等の情報を被害者に提示し被害者自らが支援を選べること、が支援者にとって支援を行う上で有効であった。以上の内容を日本学生相談学会で発表、論文執筆し、採択された。 ②全国の学生支援機関において学生支援に携わる支援者(医師、保健師・看護師、カウンセラー、教職員等)に、無記名オンライン調査を行った。回答に同意した286名を分析対象としたもので、全国大学メンタルヘルス学会で発表し、論文を投稿した。 ③これらの研究成果をもとに、「性暴力被害を受けた学生に対する支援」について、本の執筆および数カ所の大学において学生対象、教職員対象に研修会を開催した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していたインタビュー調査、アンケート調査が終了し、2つの学会発表、論文を執筆し、1つの論文が採択された。最後の1年でマニュアル作成を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度に行った研究より得られた考察をもとに、性暴力被害者の「回復」を促す支援モデルを提起した。今年度は、支援マニュアルを作成し配布するとともにWebで公開する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020,2021,2022年度に新型コロナウイルス感染症のために、県外で開催される学会、研修会、インタビュー調査ができなかったが、オンライン学会や研修会に参加したり、オンラインでのインタビュー調査に切り替えることにより、研究自体は問題なく実施できた。次年度使用額に関しては、学会参加、ホームページ改訂、マニュアル作成・配布に使用する予定である。
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