研究課題/領域番号 |
20K03484
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
日高 聡太 立教大学, 現代心理学部, 教授 (40581161)
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研究分担者 |
寺本 渉 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 教授 (30509089)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 感覚間相互作用 / 瞬目条件づけ |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,生体の反射(瞬目)という極めて低次の無意識的な応答を利用し,複数感覚情報の同時性に関する知覚処理を網羅的に検討することである。多感覚情報の対応関係を決定するため,同時性は必要不可欠な情報である。これまでの研究では,言語報告やボタン押しなどで主観的な報告に基づいていたため,「この場面では同時に感じるはずだ」など,判断や応答のバイアスの影響が含まれていた。本研究では,判断や応答のバイアスが介在しないヒトの生体反射である瞬目反射と古典的条件づけ手法を組み合わせた新たな実験手法を用いることで,複数感覚情報の時間処理に関する低次の精緻な知覚処理の存在を実証する。そのためには,まず瞬目条件づけを用いた実験環境の整備を行うことが必要だであるが,これについて,必要な物品を購入するなどの活動を通じてある程度の準備を行うことが出来た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究1年目(2020年度)目標は,まず瞬目条件づけを用いた実験環境の整備を行うことであったが,これについてはある程度の作業を進めることが出来た。研究1年目の後半は,視覚(光)と聴覚(音)における同時性知覚を計測する予定であったが,新型コロナウィルスの感染拡大に伴い,予定していた共同研究者との現地での打合せと実験環境の整備を行うことが出来ず,実験環境を完全に構築するに至らなかった。また,代表者の所属する大学が緊急事態宣言の発令によりロックダウン状況下にあったため,予備実験等も行うことが出来なかった。
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今後の研究の推進方策 |
本報告を記載している2021年4月時点においても,依然として新型コロナウィルスの感染拡大状況が続いている。しかし,共同研究者とオンラインでの打合せをしながら準備を進め,新型コロナウィルスの感染状況が落ち着き次第ただちに,共同研究者と協同して実験環境の構築を完了し,実験を開始したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスの感染拡大に伴い,予定していた共同研究者との現地での打合せと実験環境の整備を行うことが出来ず,実験環境を完全に構築するに至らなかった。また,代表者の所属する大学が緊急事態宣言の発令によりロックダウン状況下にあったため,予備実験等も行うことが出来なかった。以上の事由により,当初予定していた旅費,人件費・謝金,その他の経費の執行が出来なかった。 本報告を記載している2021年4月時点においても,依然として新型コロナウィルスの感染拡大状況が続いているが,共同研究者とオンラインでの打合せをしながら準備を進める。そして,新型コロナウィルスの感染状況が落ち着き次第ただちに,共同研究者と所属先を行き来する形で実験環境の構築・準備を完了し,実験を開始する。また,学会への参加も行う。これらの活動に対して,旅費,人件費・謝金,その他の経費を執行する。
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