研究課題/領域番号 |
20K03506
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
土岡 俊介 東京工業大学, 情報理工学院, 講師 (00585010)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | アフィン・リー環 / 頂点作用素 / 整数の分割 / ロジャーズ・ラマヌジャン恒等式 / 有限オートマトン / 量子群 / 対称群 / 表現論 |
研究実績の概要 |
アフィン・ディンキン図形と支配的整ウェイトを毎に,無限積が主指標であるようなロジャーズ・ラマヌジャン型恒等式があるという期待が1970年代からあるが,本年度はA^{(2)}_{2}型でレベル5,7に対応すると考えられるロジャーズ・ラマヌジャン型恒等式を発見し,証明を与えた.また昨年度,A^{(2)}_{2}型でレベル4の場合のロジャーズ・ラマヌジャン型恒等式と予想されていたナンディの予想(2014年)を肯定的に解決したが,この解決においてアドホックに行っていた議論の,有限オートマトンを用いた一般化を行った(以上は滝聞氏との共同研究).改訂版の論文の主定理は「我々が定義したregularly linkedと呼ばれる分割のクラスについては,(必要ならばコンピュータを用いて)自動的に差分方程式がえられる」というもので,アンドリュースのリンク分割を一般化し,ナンディの予想をある意味で自動的に解くことができることを示したことになる.またこれによって,分割の研究のある側面が有限オートマトンに帰着される.この原理に基づく探索によって,A^{(2)}_{2}型でレベル5の場合に対応すると予想される有限オートマトンを見つけることができた.これは我々が証明した恒等式に対応する分割であると考えられる.これを証明し,頂点作用素との関係も示し,探索でアフィン・リー環との対応が予想されたその他の有限オートマトンについても同じ考察を行って公表することは,今後の課題である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究に際して,いくつかの補助的なプログラムを作成した.たとえば,レポウスキー・ウィルソンのZ作用素を計算するものである.計算には「非可換多項式環における書き換え」を信頼性・高速性のある方法で実装しなければならないが,これは研究計画に書いた特殊ブロックの研究に必要なものである.
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今後の研究の推進方策 |
本年度にえられた成果をもとに,研究計画に沿って研究を進める.旅費として計上した額は使えない見込みだが,それは計算機使用料として使う.
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