研究課題
本研究の目的は、新概念である「組合せ的変異」を用いた格子多面体の理論の構築である。具体的には、「課題1:格子多面体の組合せ的変異に関する不変量の開発」「課題2:組合せ的変異を用いた格子多面体論の構築」の2つに取り組む。当該年度において、格子多面体論における中心の1つであるEhrhart多項式の理論一般化である「同変Ehrhart理論」の研究に着手した。同変Ehrhart理論において、同変Ehrhart級数の分子に現れる級数が多項式ならば、各係数はeffectiveになるか?という予想があるが、この予想に関するある種の反例を構成することに成功した。これは、同変Ehrhart理論への理解を前進させるものであり、興味深い研究成果となった。また、(同変ではない通常の)Ehrhart級数の代数的な対応物であるHilbert級数に関して、モノイド代数とその正規化のHilbert級数と間の差について考察し、環論的に良い性質を満たす場合の振る舞いについて詳細に議論した。なお、上記の研究成果は2件とも国際学術雑誌に掲載済みである。
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すべて 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 2件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (4件) 備考 (1件)
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