研究実績の概要 |
2023年度も引き続き超楕円曲線,楕円曲線の因子の表現とその幾何学への応用について以下に述べるような研究を行った. (1)2023年度には,論文 Ramified and Split models of elliptic surfaces and bitangent lines of quartic curvesを出版した.本論文は,S. Bannai, E. Yorisakiとの共著である.また,Algebra i Analizから2022年に出版されていた論文 Torsion divisors of plane curves and Zariski pairs Algebra i Analizの英語版であるS.Petersburg Math. J.から出版された. (2) 研究実績について,研究論文については,以下のような状況である: (i) 2022年度から始まったイスラエルのMeirav Amram, Uriel Sinichkin及S.Bannai, T. Shiraneらとのconic-line配置の研究については,論文を完成させ現在投稿中である.(ii) S. Bannai, R. Masuya, T. Shirane, Y. Yorisaki等と共著でPonceletの閉定理に由来するconic-line配置のZariski pairに関する論文を完成させ現在投稿中である.(iii) S. Bannai, T.Shiraneとともに射影平面の2次被覆に関して数論の視点からの研究についてサーベイ論文を完成させ,現在投稿中である.なお,本論文は,超楕円曲線の因子の記述法について,2022年に発表した論文以降の進展についてまとめたものをAppendixとして含んでいる. (3) 研究実績のうち, 研究成果の発表については以下の通りである:(i) 海外では,2023年6月にはハカ(スペイン), 8月にはウランバートル(モンゴル),9月には,クイニョン(ベトナム)で行われた研究集会及びセミナーにて口頭発表を行った.(ii) 国内では12月に新潟と湯布院で開催された研究集会で口頭発表を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は, 新型コロナ感染症の影響はほぼ無くなり,研究集会やセミナーを対面で行うことが可能となった.代表者が世話人の一人である代数曲面ワークショップも制限を無くし,対面で3回(東京都立大学,東京電機大学,徳島大学)開催した.また,2023年度は海外での研究活動も活発に行い,本研究課題に関連して得られら成果の報告を行った.まず,6月にはハカ(スペイン)で開催された国際集会 115AM Algebraic and topological interplay of algebraic varietiesにオーガナイザーとして参加し,さらに講演も行った.続いて,8月にはウランバートル(モンゴル)で開催されたワークショップWorkshop on Algebraic Geometry and Topology 2023で講演し,9月にはクイニョン(ベトナム)で開催された日越二国間の研究集会Workshop Topology of Singularities and Related Topicsにおいても講演を行った.さらに,国内では,2軒の口頭発表を行った.2022年は成果発表に比べると,2023年度は研究代表者自身が全ての口頭発表を行なっている点が前年までとは異なる点である.研究成果の発表については,口頭発表の他に,3つのpreprintを共同執筆し,現在全て投稿中である. これらの状況を考慮すると,「概ね順調」判断となった.
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