研究実績の概要 |
引き続きPolish群の大域幾何構造について研究を行っている。今年度は単位的C*環のユニタリ群に関連したPolish群について重点的に考察し, 特に次の結果を得た: Aを単位的C*環、Iをその閉両側イデアルとする。V_IでIのunitizationのユニタリによる内部自己同型群のAut(A)における閉包となる閉正規部分群とする。L. RobertはAが単純であるとき, V_Aが位相的単純群である事を示した。筆者はM. Douchaとの共同研究によりこの結果を次の様に拡張した: 次の条件は全て同値である: (1)V_Aは位相的単純群(2)任意のAの中心に含まれない閉両側イデアルIに対してA/Iは可換(3)Aのユニタリ群U(A)のcommutator subgroupの閉包をその中心で割ったものは位相的単純群(4)任意の閉両側イデアルIに対して, V_Iは自明群かV_Aに一致する。議論はRobertのLie理論的なアイデアをさらに押し進めたものであり, 現在Aのperfectな閉両側イデアルの構造についてさらに調べている。
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