偏微分方程式の初期値問題は様々な自然現象・社会現象を映し出し、その重要性はますます高まっている。その問題が適切であるとは、解が一意存在し、初期値に連続的に依存することを指す。つまり方程式初期値問題の根幹をなす研究と言える。非適切性の議論はその裏の意味があるが、つまりは適切性の議論の本質を浮き彫りにする効果がある。研究代表者の研究成果は問題を適切性と非適切性で分類したものであり、その重要度は高い。 またハーディの不等式を始めとする関数不等式の研究を行った。球面調和関数を用いた解析はまだまだ数は少なく、独創的なアイデアによるものと言える。
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