平均場方程式と呼ばれる多粒子系の平衡状態を記述する半線形楕円型偏微分方程式について、その摂動問題及び摂動に関する線形化問題を粒子系の視点から解析した。得られた成果は、簡略化された変数係数平均場方程式(変数係数Gel'fand問題)の線形化作用素の固有値のについて、これまで解析されていない漸近挙動である。具体的には、変数係数Gel'fand問題の解がn点爆発に十分近いとき、その線形化作用素の第1~第n固有値が、爆発を特徴付けるHamiltonianから定まるn×n行列の固有値で制御されることである。これは、摂動をしないGel'fand問題で知られていたことで、事実の普遍性を示すことができた。
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