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2022 年度 研究成果報告書

水の音速緩和強度の温度圧力相図の作成-液体液体相転移の検証に向けて

研究課題

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研究課題/領域番号 20K03789
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分13010:数理物理および物性基礎関連
研究機関広島大学

研究代表者

梶原 行夫  広島大学, 先進理工系科学研究科(総), 助教 (20402654)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード液体-液体相転移 / 水の熱力学異常 / 臨界ゆらぎ / 緩和現象 / 音波
研究成果の概要

液体の水について、1万気圧、500度までの広い温度圧力領域における音速緩和強度の等高線図(温度圧力依存性)を作成した。2つの顕著な山状の増大を確認することができたが、この特徴は定積比熱の等高線図とほぼ一致していた。これは音波の緩和現象が比熱の起源であることを実験的に特定したことを意味する。2つの増大の起源については、高温域のものは液体-気体相転移臨界ゆらぎ、常温常圧付近の低温域のものは過冷却域に存在するとされる液体-液体相転移に対応した臨界ゆらぎによるものと結論づけた。

自由記述の分野

不規則系物理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

水は最もありふれた液体ですが、熱力学特性は他とはかなり異なる「異常液体」で、未だそのメカニズムは十分には分かっていません。今回の研究では比熱の起源が初めて実験的に特定できており、非常に価値のあるものです。今後水あるいは水溶液などの熱力学特性の理解が進み、様々な方面への応用が期待できます。また学術的には、液体-液体相転移という新しいタイプの相転移について、既知の液体-気体相転移との類似点と相違点を整理して議論しており、今後相転移論の進展が期待できます。

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公開日: 2024-01-30  

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