メゾスケールの摩擦の振る舞いに関しては、真実接触点を多数含み現実の摩擦面と同じく自己相似性を持つランダムな表面を考え一つの真実接触点の振る舞いから理論的に、全真実接触面積、全摩擦力の荷重依存性の式を導くことに成功した。マクロな弾性体における前駆滑りと摩擦に関しては、底面形状依存性を明らかにした。さらにバネブロックモデルに粘弾性項を加えた有効モデルを提案し、粘弾性項を導入すると、滑りの頻度分布に関して冪乗則が成り立たなくなることを示した。粉体に剪断をかけた系の速度の分布を調べ、それが粉体間の摩擦係数、および時間により液体的振る舞いから固体的振る舞いへ連続的に変化する可能性があることを示した。
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