研究課題
中原は主に非断熱量子制御(断熱ショートカット)の継続研究を行った。イギリスRoyal Societyの雑誌The Philosophical Transactions of the Royal Society Aの特別号"Shortcuts to adiabaticity: theoretical, experimental and interdisciplinary perspectives”の筆頭編集者を務め、非断熱量子制御を様々な視点からまとめた。断熱ショートカットは高忠実度の断熱量子制御の結果を短時間で実現するので、量子ゲートに適用した時にはデコヒーレンスを抑制することができる。また、断熱ショートカットで最もよく使われる方法の一つである”counteradiabatic driving”について総合報告を行った。量子状態トモグラフィー、断熱量子計算、有限系の加法的不確定性関係に関する数学的研究も行ったが、出版するには至っていない。BuschとNic Chormaicは、光ナノファイバーと2準位原子との相互作用を理論的および実験的に特徴づける研究に多くの進展があった。特に、光ナノファイバーの近接場を介した4重極相互作用、アレイ・モード理論を使った2つの平行な光ナノファイバー間の光学力、光ナノファイバー近傍での電気四重極遷移に伴うガイド光から原子への角運動量の伝達、光ナノファイバー近傍における多価アルカリ金属原子の低位励起状態の反発性カシミール・ポルダー・ポテンシャルなどの研究成果を強調したい。これらすべての研究が、原子+ナノファイバーのハイブリッド量子システムのより良い制御につながると期待される。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 2件、 オープンアクセス 5件、 査読あり 5件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 7件、 招待講演 6件)
Physical Review A
巻: 107 ページ: 013713 1-12
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Philosophical Transactions of the Royal Society A: Mathematical, Physical and Engineering Sciences
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