SiまたはGeがフレームワークを構成するII型クラスレートは、計算結果から直接遷移型半導体であり、その合金化によりバンドギャップを1.2 eVから1.8 eVの間で制御できるとされている。これらの特性により毒性の低いIV元素による、高効率太陽電池や発光素子への応用を期待できる。しかしながら、薄膜化が困難であり、半導体の詳細な物性評価およびデバイス化には至っていない。また、合成時に結晶構造中に内包されるアルカリ金属の除去技術の確立が必要不可欠である。本研究では、クラスレートの物性評価およびデバイス化を目的として、内包Naの除去技術、電極材料の選定、適切な電極材料による半導体物性評価を行った。
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