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2023 年度 研究成果報告書

トポロジカル超伝導の量子幾何構造が生み出す新奇スピン物性

研究課題

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研究課題/領域番号 20K03860
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
研究機関大阪大学

研究代表者

水島 健  大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 准教授 (50379707)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードトポロジカル超伝導 / スピントロニクス / 異方的超伝導 / マヨラナ準粒子
研究成果の概要

本研究課題を通して、トポロジカル超伝導における新規な熱スピン輸送現象を明らかにした。特に、時間反転対称性を保ったトポロジカル超伝導では、ヘリカルクーパー対の対称性を反映して、不純物における準粒子散乱がスピン依存した非対称散乱となることを示した。この結果、温度勾配を印加すると、その垂直方向にスピン流が流れることを示した(スピンネルンスト効果)。さらに、時間反転対称性を破った非ユニタリ超伝導状態では、温度勾配に沿った方向にスピン流が流れる「スピンゼーベック効果」が生じることを明らかにした。これらの熱スピン輸送現象を観測することで、トポロジカル超伝導の対称性を直接検出することができることを提案した。

自由記述の分野

物性理論

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究課題では得られた成果の最も重要な意義は、トポロジカル超伝導を担うクーパー対の非自明な対称性を熱スピン輸送現象を通して検出することができるということを明らかにしたことである。これまで、時間反転対称性を破った超伝導では、カイラルクーパー対が鏡映対称性を破ることで、異常熱ホール効果が現れることがわかっていた。一方で、時間反転対称性を保ったトポロジカル超伝導や非ユニタリ超伝導固有の輸送現象は知られていなかった。我々の成果によって、前者ではスピンネルンスト効果が現れ、後者の超伝導状態ではスピンゼーベック効果が現れることを明らかになった。

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公開日: 2025-01-30  

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