研究課題/領域番号 |
20K03878
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13040:生物物理、化学物理およびソフトマターの物理関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
平井 光博 群馬大学, その他部局等, 名誉教授 (00189820)
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研究分担者 |
中川 洋 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 物質科学研究センター, 研究主幹 (20379598)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 極限環境耐性 / クリプトビオシス / 糖 / ガラス転移 / 蛋白質 / 食品科学 / 放射光X線散乱 / 中性子散乱 |
研究成果の概要 |
生物の極限環境耐性や細胞やリポソーム製剤の低温保存,食品の品質管理や長期保存には,水に代わって生体成分や細胞膜などを保護する「適合溶質」として糖の役割の理解が重要である。本研究は,放射光X線と中性子線の相補利用により,濃厚糖溶液や糖ガラス・ラバーに包埋されたタンパク質の特性(立体構造,内部構造,水和状態)を世界で初めて直接観測・解析した。その結果,5 ~ 65%w/wの糖溶液中ではタンパク質の構造と水和シェルはほぼ保存される一方,含水率15%w/w以下の非流動状態(ラバー&ガラス状態)の糖中では,水和シェルが糖に置換し,よりコンパクトな構造が安定化することが明らかになった。
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自由記述の分野 |
生物物理
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
得られた成果は,乾燥や低温などの極端環境に対する動物の糖の含蓄による耐性機構の理解に留まらず,細胞やリポソーム製剤の新たな保存法の開発や,糖のガラス/ラバー状態を利用した食品の品質管理や長期保存法の創生へ繋がる。
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