炭素膜のプラズマ成膜について成長メカニズムについて、これまで様々に議論されてきたが不明な点が多い。本研究では、スパッタおよびPECVDで成膜された膜を広範囲に比較し、膜中の結合状態の変化から成膜メカニズムに迫り、得られた結果からグラフェン等の炭素の構造物の効率的な形成への発展を示したものである。学術的に意義のある成果が得られている。これまでの炭素膜成膜は、数多くの実験条件から最適条件を絞り込む試行錯誤型の研究が多いが、成膜途中の状態を計測し膜形成のメカニズムを明らかにする本研究は社会的意義がある。さらに、グラフェン、カーボンナノウォールを新たな方法での成長に成功している点にも意義がある。
|