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2022 年度 研究成果報告書

摂動QCDの精密化による高エネルギー精密物理の新展開

研究課題

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研究課題/領域番号 20K03923
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
研究機関東北大学

研究代表者

隅野 行成  東北大学, 理学研究科, 准教授 (80260412)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードリノーマロン / 摂動計算 / 物理基礎定数 / QCD
研究成果の概要

高精度なQCD計算を実現するために、摂動計算から効率的にリノーマロンを除去することが近年ますます重要になってきている。元々QCDポテンシャルに対して私が開発したリノーマロン除去法を、一般のオブザーバブルに適用できるように拡張し、新たにFTRS法とDSRS法を(共同研究者と共に)開発、提唱した。特に任意のオブザーバブルに対してdual spaceが存在して、そこではリノーマロンがなくなるという新しい概念を提唱した。これは、将来摂動QCDとOPEに基づく高精度理論計算の礎となることが期待される。また、DSRS法を応用して小林益川行列要素|Vcb|の決定を行なった。

自由記述の分野

摂動QCD計算

研究成果の学術的意義や社会的意義

現在の高エネルギー物理学の最先端では、QCDによる理論計算の高精度化が必要不可欠となっている。それは、様々な高エネルギー現象の理論計算において、その精度を定めているのはQCDの理論計算の部分だからである。また近年は、QCDの詳細な研究を通じて(素粒子理論の土台である)場の量子論をより深いレベルで理解しようという方向性も重視されている。今回開発したリノーマロン除去法は、これらの目的を実現するための理論的な礎を与えると期待される。またその応用例として行なった基礎物理定数|Vcb|の決定は、かねてより問題となっていた「Vcbパズル」に関して、理論計算の信頼性の検証を与えた。

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公開日: 2024-01-30  

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