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2020 年度 実績報告書

トップクォークの単一生成と崩壊を用いた時間反転対称性の破れの探索

研究課題

研究課題/領域番号 20K03990
研究機関九州大学

研究代表者

織田 勧  九州大学, 理学研究院, 助教 (10613515)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2021-03-31
キーワード時間反転対称性 / トップクォーク / LHC加速器 / 標準模型を超える新物理 / 宇宙の物質と反物質の非対称性
研究実績の概要

本研究は世界で初めてトップクォーク単一生成を用いた時間反転対称性の破れを探索するものであった。他の基本対称性と比べると、時間反転対称性とその破れは実験的にも理論的にも研究は少ない。そのため、破れの探索の意義があるかどうかを文献調査することで検討した。標準模型の枠組みでCP対称性の破れを生み出しているカビボ・小林・益川行列は湯川結合に起因しており、トップクォークはほぼ1のとても大きな湯川結合を持つ。トップクォークはハドロンにはならないので、中間子混合は起きず、崩壊の際の時間反転対称性の破れのみを探索できる。時間反転対称性の破れの探索を妨害する一つの現象が、偽のゼロでない時間反転奇(T-odd)の相関を生み出す終状態相互作用(FSI)である。トップクォークがボトムクォークとWボソンに崩壊し、Wボソンが荷電レプトンとニュートリノに崩壊する過程は強い相互作用のFSIはなく、電磁相互作用のFSIのみである。陽子陽子衝突であるので、全体のハドロン化の際の強い相互作用のFSIはあるであろうが、小さいと期待できる。理論計算は存在しないため、FSIはないと仮定して、ATLAS実験で取得したRun 2実験のデータとそれに対応するモンテカルロ・シミュレーションを解析するのが良いと考えた。また、この研究で用いたいt-チャンネルでのトップクォークの単一生成の解析がトップクォークの偏極度を測定するために行われており、相乗りして本研究を行えば良いことがわかった。
しかし、九州大学を退職したため、研究は途絶することになった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (1件) 備考 (1件)

  • [国際共同研究] 欧州原子核研究機構(スイス)

    • 国名
      スイス
    • 外国機関名
      欧州原子核研究機構
  • [備考] 科学研究費 基盤研究(C) トップクォークの単一生成と崩壊を用いた時間反転対称性の破れの探索

    • URL

      http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/~oda/topTviolation_2020/

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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