研究課題/領域番号 |
20K03993
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
下川 哲司 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助教 (30837399)
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研究分担者 |
原田 寛之 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 J-PARCセンター, 副主任研究員 (30601174)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 加速器 / シンクロトロン / 遅い取り出し / 静電セプタム |
研究実績の概要 |
世界の粒子加速器における遅い取り出し手法を制限しているビーム取り出し境界面でのビームロスの低減を目指し、ビーム非破壊型静電セプタムの開発を行うことを目的としている。 令和2年度は、ビーム非破壊型静電セプタムの小型原理実証装置の製作にむけて、電極形状、電極への印加電圧、構成の設計を電場計算により行った。特に、3台の非破壊型静電セプタムをビーム進行方向に対して直列に配置し、それぞれの装置に印加する電圧を調整することによって発生電場の向き、強さを調節することにより1台のみを配置した場合に生じる周回ビームへの影響の補正や境界面におけるビームの分離能力の向上がみこまれることを電場計算により示唆した。 また、小型試験機製作にむけて構造、駆動系、電極の設計が完了した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
小型試験機の製作を完了する予定だったが、電極をおさめる真空容器の製作を完了することできなった。
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今後の研究の推進方策 |
前年度に完了する予定であった小型原理実証用試験機の製作を完成させ、原理実証試験を開始する。小型試験機の構造設計、駆動系の設計、電極の設計は既に完了しているため真空容器を製作し、小型試験機の完成させる。真空容器の製作中に、駆動系、電源、測定器の単体試験を行う予定。 並行して、シミュレーションによる多粒子飛跡計算の高度化を先行し、ビーム力学的課題を明確化にするための準備を始める。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度に真空容器の設計が難航し製作が完了しなかったため、真空容器を2021年度製作することとした。
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