研究課題
基盤研究(C)
太陽観測ロケット実験 CLASP2, CLASP2.1 の実施と得られたデータの解析から、太陽彩層の異なる3つの高度での磁場強度の導出に成功し、太陽彩層磁場の立体構造を世界で初めて観測から明らかにした。また、導出した磁場の時間変化の有用性について慎重な解析と議論を行い、CLASP2光学系では波動などの事象に基づく磁場強度の変化を検出することができないと結論付けた。
太陽物理学
太陽大気の中でも彩層は非常に活動的な層であり、その磁気的振る舞いが太陽大気における様々な現象の源となっている。よって、彩層の磁場構造を明らかにすることは、地球へも少なからず影響を及ぼすフレアの発生や太陽風の性質を理解することにつながる。今回の成果は、太陽表面からコロナへとつながる未知の磁場構造を解き明かした点、また、我々が開発した観測技術が彩層磁場構造の研究に有効であることを実証した点で画期的である。