研究成果の概要 |
本研究では地球大気組成(O2,CO2,CH4)の将来進化を制約し、その支配要因や背後にある生物地球化学的物質循環を明らかにするための理論的研究を行った.生元素(C, N, P, O, S)の物質循環過程を組み込んだ新規の理論モデルの開発は当初の想定以上に順調に進展し、億年スケールで生じる大気組成及び気候変化がシミュレート可能となった.将来の大気進化予測を行った結果、億年スケールで生じる太陽光度の増大に起因した大気中CO2濃度減少と温暖化により一次生産が抑制され、大気の貧酸素化が進行するという結果が得られた.アストロバイオロジー分野へ波及効果を持つ知見も多く得られ、本研究計画の目的は達成された.
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