研究課題/領域番号 |
20K04148
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 初期被子植物 / 進化過程 / 花粉化石 / 白亜紀 / 東・東南アジア |
研究実績の概要 |
・後期白亜紀には三突出型花粉が北半球の花粉フローラを優占していた.蝦夷層群函淵層から三突出型花粉が多産し,示準化石として使用出来るため,これまで日本における報告を再検討し,函淵層から得られたデーターを追加し,古地磁気やアンモナイト化石に対比出来る花粉生層序を作成した.本研究についての論文が国際誌Paleontological Research(Vol. 28, 2024年7月発行;2023年11月30日オンライン掲載)に掲載された.この論文解説文が日本古生物学会の和文誌「化石」(Vol. 115,2024年3月発行)に掲載された. また,本論文について2023年12月7日に静岡大学・東京大学・むかわ町穂別博物館でプレースリリースを行った. ・北海道に分布する白亜系蝦夷層群の追加試料を採集するため,2023年9月10~15日に小平地域,羽幌地域にて調査を行い,植物化石及び花粉分析用の試料を採集した.プレパラート作成・標本観察・同定を進めている. ・岩手県に分布する下部白亜系宮古層群の試料を採集するため,2023年7月25~28日に調査を行った.プレパラート作成・標本観察・同定を進めている.宮古層群についての研究の最初結果を日本古生物学会第173 回例会(2024年1月)にて発表した. ・静岡県に分布する下部白亜系伊平層を調査した.葉化石を発見し,花粉分析用試料も採集した.被子植物化石が含まれていなかったが,良質の胞子・裸子植物花粉群集が得られた.伊平層から初めての報告となり,前期白亜紀の植生変遷の理解に役立つ(学術論文準備中). ・蝦夷層群及び東アジアにおける被子植物の進化過程と分布拡大についての研究成果を第2回アジア古生物学会(2023年8月,東京大学)にて発表した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2020年10月に研究代表者が静岡大学に移動したため,花粉抽出実験が遅くなった.新型コロナウイルス感染拡大のため,2021年度に予定していたタイ・ベトナム調査は取り消しとなった.また,2021年9月に予定していた蝦夷層群調査も,静岡県の緊急事態宣言のため取り消しとなった. 北海道蝦夷層群調査を2022年9月,2023年9月に行い,岩手県宮古層群調査を2023年7月に行った.尚,静岡県に分布する下部白亜系伊平層の調査を追加し,2022年度,2023年度に行った. 2020~2023年度に採集した試料の花粉分析が終わり,標本観察・同定・考察を進めている.
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今後の研究の推進方策 |
2020~2023年度に採集した試料の花粉分析が終わり,標本観察・同定・考察を進めている.2024年9月にベトナム調査を予定している. 静岡県に分布する下部白亜系伊平層から得られた葉化石・花粉化石について学術論文を準備し,投稿予定である.静岡県の研究内容は日本古生物学会2024年年会(2024年6月,高知大学)にて発表予定.岩手県宮古層群の研究内容は国際学会XVth International Palynological Congress and XIth International Organization of Palaeobotany Congress(Prague,Czech Republic,2024年5月)にて発表予定.
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染拡大のため,2021年度に予定していたタイ・ベトナム調査は取り消しとなった.また,2021年9月に予定していた蝦夷層群調査も,静岡県の緊急事態宣言のため取り消しとなった. 北海道蝦夷層群調査を2022年9月,2023年9月に行った.岩手県宮古層群調査を2023年7月に行った.尚,静岡県に分布する下部白亜系伊平層の調査を追加し,2022年度,2023年度に行った.2024年9月にベトナム調査を予定している. 2020~2023年度に採集した試料の花粉分析を終わり,標本観察・同定・考察を進めている. 静岡県に分布する下部白亜系伊平層から得られた葉化石・花粉化石について学術論文を準備し,2024年度中に投稿予定である.この研究内容は日本古生物学会2024年年会(2024年6月,高知大学)にて発表予定.
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