研究課題/領域番号 |
20K04207
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
山口 桂司 京都工芸繊維大学, 機械工学系, 准教授 (00609282)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | diamond / fix-abrasive polishing |
研究実績の概要 |
PCDダイヤモンドに対して高速固定砥粒研磨を試みた.その結果,周速度60m/s以上で加工能率が大きく改善しないことが明らかとなった.周速度90m/sでは,砥石摩耗量が増大したことから,砥石摩耗を押さえることで加工能率の改善効果を高めることが可能と考えられる.そこで,砥石摩耗の抑制を図るため砥石のツルーイング条件を見直した.その結果,砥石とツルアの周速度比は“1”から離れるほど砥石摩耗が抑制できることを明らかにした.ただし,砥石がビトリファイドボンド砥石であるため,ツルーイング条件による砥石摩耗の改善効果は限定的にとどまった.これらの結果から,高速固定砥粒研磨に適する砥石を新たに設計する必要があると考えられる. 一方,加工圧力を大きくすることで,表面粗さの改善と加工能率の改善を両立することが可能であることを明らかにした.上記砥石摩耗の問題を解決することができれば,高能率かつ高品位な鏡面加工を実現できると考える.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和3年度の新型コロナウィルスによる研究活動の制限によって生じた遅れを取り戻せていない.昨年度の遅れから,小型装置による基礎実験を一部廃止し,大型装置を用いた高速研磨を実施することで遅れは若干取り戻せたものの,当初の計画に対して遅れていることに変わりない.とくに,曲面(円筒面)研磨用の定圧加工ユニットの開発が遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
定圧加工ユニットを使用したTurn Polishingについては,ダミーワークを用いた予備試験をもって評価する.またTurn Polishing用に新たに砥石を開発する予定を延期し,高速固定砥粒研磨に用いた砥石を流用する.これによって生じている遅れを取り戻す.
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスの影響で定圧加工ユニットの開発が遅れたため,次年度に使用する必要がある.次年度分として請求する助成金と合わせて,ユニットの開発を進める.
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