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2020 年度 実施状況報告書

紙型を用いた金属板衝撃成形法確立のための紙の衝撃特性評価

研究課題

研究課題/領域番号 20K04220
研究機関熊本高等専門学校

研究代表者

井山 裕文  熊本高等専門学校, 生産システム工学系APグループ, 教授 (40300660)

研究分担者 比嘉 吉一  沖縄工業高等専門学校, 機械システム工学科, 教授 (20335368)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード紙型 / 水中衝撃波 / 衝撃特性評価 / 水中細線放電 / 衝撃波速度 / 数値シミュレーション / 解析モデル
研究実績の概要

本研究では、画期的な金属板の成形方法とされる、紙を型とした金属板の衝撃成形において、紙材の衝撃特性の評価を行い、どの程度紙の厚さやダレ部の変形が生じるか、実験、数値シミュレーションを活用して、その評価を明らかにすることを目的としている。
当初の計画では、2020年度に紙に作用する衝撃圧により、その変形特性を明らかにするため、紙の衝撃特性評価を実施予定であった。ここでは、紙をアクリル製ブロックに挟み込み、その上から爆薬を用いて衝撃波を紙内に透過させる評価実験を行い、その衝撃波の伝播過程を高速度ビデオカメラを用いて撮影し、衝撃波が紙へ入射する速度、透過後の速度を算出し、これらの衝撃波速度および粒子速度を求めることにより、Mie-Gruneisen状態方程式のパラメーターを算出する計画であった。これより、次のステップである、数値シミュレーションのための解析モデルにおいて、紙の状態方程式のパラメーターと、応力-ひずみ関係式(構成式)を入力することで、数値シミュレーション結果と実際の紙型の変形形状を比較、評価することで、理論的解明を行うことになる。
衝撃特性評価を行うには、この衝撃波による紙の状態方程式算出のために、外部機関の施設を利用して実験を実施する予定であったが、新型コロナの感染拡大防止のため、実験実施までに至らなかった。そのため、研究計画の順序を入れ替え、先に紙型を用いた金属成形を行い、紙の厚さやダレ部の形状を測定し、どの程度の変形が生じるか、評価を行った。そのデータに基づいて、次の数値シミュレーション結果と比較することにした。また、数値シミュレーションを行うには、CAEソフトウエアで、まず解析モデルを作成することが必要であり、実験方法に基づいた、圧力容器形状や型形状を数値モデルとして作成した。これらの成果は、今年度において講演発表を実施予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

衝撃の特性評価を行うには、外部機関施設を利用して実験を実施する予定であったが、新型コロナの感染拡大の影響で、実験実施のための協力者が集合できない、実験に必要な消耗品や物品の納期が遅れたなどの理由により、実験が実施できなかった。そのため、研究計画の順序を入れ替え、先に紙型を用いた金属成形を行い、紙の厚さやダレ部の形状を測定し、どの程度の変形が生じるか、評価を行った。そのデータに基づいて、次の数値シミュレーション結果と比較することにした。

今後の研究の推進方策

昨年度実施できなかった、紙の衝撃特性の評価のための実験および紙の引張試験を実施する。その結果より数値シミュレーションの解析モデルにおける状態方程式や構成式のパラメーターの算出し、解析システムへ入力する。さらに条件設定を変更し、数値シミュレーションの結果から、金属板に作用する衝撃波の伝播過程、圧力分布、金属板の変形、紙型の変形の算出を行う。並行して紙型を用いた成形実験を実施し、各条件設定により、金属板、紙型の変形形状を計測する。

次年度使用額が生じた理由

52万円ほどの次年度支出となった理由は、世界的新型コロナ感染拡大の影響により、物品購入において海外製品のために、納期未定、もしくは納期に半年以上の期間がかかるために年度内の納品が不可能であったためである。また、旅費においては、同様に新型コロナ感染拡大防止のために、材料評価試験のための出張がキャンセルとなったり、学会発表や国際会議などの中止、情報収集や研究課題の実施のための打ち合わせがオンラインになり支出できなかったためである。また、謝金においても当初計画していた実験の補助者への謝金が支出できなかったためである。

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公開日: 2021-12-27  

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