2015年のパリ協定やSDGs策定を背景として循環型社会への移行が進む中、資源の乏しい日本では高効率かつ長寿命なプロセス開発を可能とする低摩擦な潤滑剤の開発は不可避の課題である。本研究では低摩擦潤滑材である濃厚ポリマーブラシ(CPB)について、ブロックポリマーの自己偏析による基材内部からのCPB形成を行い、ポリマー構造とその界面特性について解析を行った。その結果、ポリマー鎖長の制御によってラフな対抗面における低摩擦発現やポリマー形成速度・低摩擦性を制御できることが明らかとなった。得られた結果から、自己修復性と潤滑性・耐久性を有し、実用に耐えうる潤滑系として本系の活用が期待される。
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