研究課題/領域番号 |
20K04273
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
大山 龍一郎 東海大学, 工学部, 教授 (40233291)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 電気流体力学 / 弱電離プラズマ / 可視化計測 |
研究実績の概要 |
本研究においては、これまでに気体および誘電性液体に不平等電界を形成したイオン流場の電気流体力学(EHD)現象について実験的な研究を行ってきた。具体的には、気体相と誘電液体相の界面において、気相で微弱放電を発生させると同時に液体が流動する一つの気液2相流体のEHD現象を対象としている。 本研究の目的は、これまでの研究成果から弱電離プラズマを気液2相流体に適用し、気液2相流の定量評価を具体化すること、さらに、このEHD現象の応用面を開拓することである。このため、本研究では工学的に重要な非定常流れ場の計測を含めて定量的に解析を行いたいので、弱電離プラズマを含む気液2相流の可視化計測と定量解析の実施を計画した。 令和3年度(2021年度)は「流体力学的および電磁的なエネルギー交換の定量評価」を実施することを主な研究計画とした。EHD 現象の解析的取り扱いについては、Navier-Stokes運動方程式の外力項において電気流体力学効果に及ぼす誘電性効力項を無次元化したDielectric Electric Rayleigh Numberと、電気伝導性効力項を無次元化したConductive Electric Rayleigh Numberの複合作用として整理できると推察した。さらに、その際の主要なパラメータは気相の密度(気圧)であることを想定した。また、これまでに実施してきた研究の成果から、このことより、誘電性効力と電気伝導性効力の効果を各々比較しながら、本現象における電気的駆動力の定量化が可能であることがわかった。また、電気流体力学効果の理論的な体系化と応用の具体化の促進には数値シミュレーションを用いることが最も適した手段であり、電磁界計算による数値シミュレーションのモデリングについて検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究では、イオン流場に特有な局所的な高速流の可視化計測に対してレーザー誘起による燐光現象を応用してきた。しかし、この計測に使用していたレーザー光源が劣化による故障のため、計画していた可視化計測を中断し、新たに計測のための代替を検討する必要があった。
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今後の研究の推進方策 |
現在は気相密度を調整できる装置の加工に目途が付いた状況である。また、可視化計測の代替案については、今後も検討を実施する。具体的には、申請者が所有する分光測定器を代替に計測方法の開発を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度の実施計画で構築した実験装置について、予定していた取付加工の経費が予算以上となったため、不足分を次年度の予算と合わせて計画している。
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