チャネル乱流において壁面粗度の歪度による平均速度分布の変化が変動速度および変動渦度の相関項に基づいて調査された.金網粗面流のカルマン定数は滑面流のそれよりも低く,壁面粗度の歪度に対して減少する.変動速度と変動渦度の相関項は壁面粗度によらず対数領域で一定となる.壁変数で無次元された垂直方向変動速度とスパン方向変動渦度の相関値は壁面粗度の歪度が-0.847の金網粗面流では滑面流の値と良好に一致するが,壁面粗度の歪度が増加するとその絶対値は減少する.壁変数で無次元されたスパン方向変動速度と垂直方向変動渦度の相関値は滑面流では正であるが,金網粗面流では壁面粗度の歪度によらずほぼ負となる.
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