まず、ネマチック液晶に対する垂直配向剤として、アミノ基を持たない配向剤について設計合成した。その結果、液晶性基を持つエポキシドとエチレンオキシ鎖を持つエポキシドとを共重合したコポリエーテルが良好な性質を持つことがわかった。次にエポキシ樹脂の作成に用いる、液晶性基を有するジエポキシドの合成を行った。ジエポキシドには、硬化温度よりも低温から硬化に必要な温度までの広い温度範囲でネマチック相を示すことが求められるが、単独の化合物ではそのような性質を満たすことができなかった。しかし、2種類の化合物を混合することで、比較的広い範囲でネマチック相を示すジエポキシドを調整することが可能であることがわかった。
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