研究課題
基盤研究(C)
本研究では、音場内における熱物質移動が吸着現象に与える効果を調査し、音波による吸着促進機構を解明することで、音を利用した効率的な物質分離という革新的分離プロセスの開発に繋がる知見を得ることを目的とした。検討の結果、音場の圧力振幅によりX型ゼオライトへのCO2の吸着挙動が変化することを見出し、それに伴いCO2の吸着促進が生じることを明らかにした。また、本検討により得られた吸着促進機構の知見に基づけば、吸着分離以外にも応用ができる可能性がある。
吸着、熱工学
本研究において、音場内におけるCO2の吸着挙動の解析を行い、ゼオライト13XにおけるCO2の吸着促進現象を明らかにしたことで、音による吸着促進についての基礎的知見が得られ、効率的な物質分離の可能性が示されたことで、多孔質材料を用いた物質分離の更なる発展に寄与する知見が得られた。また、本技術は熱音響現象を利用して排熱から発生させることが可能である管内の音場を利用できるため、排熱有効利用の観点からも持続可能社会実現への貢献が期待できる。