研究課題
固体酸化物形セルに水蒸気と二酸化炭素を供給し同時電解(共電解)を利用するシステムは,シンプルなプロセスから高いエネルギー効率で炭化水素系燃料を合成可能なため,再生可能エネルギーからのインフラ適合性の高い燃料製造,電力負荷平準デバイスとして期待できる.ただし,水蒸気・二酸化炭素電解反応および逆水性シフト反応は吸熱反応であり,セル内の温度や反応分布の要因は複雑であるため,その系統的な理解やセル構造の最適化はほとんどされていないため,本研究の目的を二酸化炭素・水蒸気を共電解中の固体酸化物形セル内の発電・反応・温度分布のマルチフィジックス解析スキームを開発し,その性能・劣化に対する支配因子を整理することとしている.そこで,2020年度には今後の研究推進の基盤となる対流,拡散,電気化学反応および水性シフト・メタン生成反応に対して温度分布を考慮できる解析モデルを作成した.それにより,セル内温度が低下するとメタン生成が促進される様子などを明らかにした.
2: おおむね順調に進展している
コロナ禍のために年度初頭の進捗は遅れ気味であったが,リモート作業環境を整えるなどの対策をとったため,年度内の予定は概ね順調に進展した.
解析モデルの開発を継続する.2021年度からは実験的な確認も並行して実施するための準備作業を行う.
すべて 2021 2020
すべて 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 1件、 査読あり 8件)
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