研究課題/領域番号 |
20K04325
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
中村 真季 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 助教 (70708510)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | DPF / PM |
研究実績の概要 |
現在までにPM酸化用触媒は種々検討されているが,触媒内蔵DPFの設計指針に関して, PM堆積のマクロな観点から,PM燃焼時の触媒による低温酸化はCeO2系材料中の活性な酸素が活躍するミクロな観点を結びつけた研究はこれまでにない.PM燃焼触媒付DPFの構造最適化手法の開発を行うには,PM堆積とDPF内のPM燃焼触媒担持位置の関係を明らかにする必要がある.以上よりPM燃焼触媒を担持したフィルターの構造最適化手法の構築を行うためにディーゼル微粒子フィルターのミクロからマクロレベルのPM堆積と低温酸化現象解明を以下の順序で行う. 1.堆積と酸化の現象解明 2.堆積と酸化のモデル構築 3.2.のモデルを用いた構造最適化 2020年度は1.堆積と酸化の現象解明中の”触媒の性能評価”を数値計算を用いて行い,2.堆積と酸化のモデル構築を行なった.その結果本研究で用いたDPF内でのPM堆積および酸化の挙動モデルは,多孔質体に対し流体や伝熱の厳密な物理モデルを適用することは難しいため,簡易的なモデルを用いてDPFへのPM堆積・酸化挙動を示した.このモデルはDPFへのPM堆積過程では,PMを含む100 ℃の排ガスが,入口から流入部を通り,壁を介してPMが補修され,ガスのみが流出部に出て流出部から排出されるモデルである。一方でDPFの再生過程においては,予備計算として,まず市販シミュレーションソフトウエア(COMSOL)を用いて,PMがDPF壁面に一様に堆積した後のDPFの流入部でのガス流速分布の計算を行なった結果を取り入れ,さらにPM燃焼過程においては,触媒作用によるPM燃焼を考慮した再生現象のモデル化をした.PMのモデルを構築後,DPF形状依存性および,触媒によるPM燃焼共同の解析を行った.さらに2021年度に実験準備を行なった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画書の順番の通りではないが、当初の予定通り研究は順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画のPM燃焼触媒を担持したフィルターの構造最適化手法の構築を行うためにディーゼル微粒子フィルターのミクロからマクロレベルのPM堆積と低温酸化現象解明を以下の順序で行う. 1.堆積と酸化の現象解明 2.堆積と酸化のモデル構築 3.2.のモデルを用いた構造最適化 2020年度は1.堆積と酸化の現象解明中の”触媒の性能評価”を数値計算を用いて行い,2.堆積と酸化のモデル構築を行なった.2021年度は1の堆積と酸化の現象解明を実験的に行う予定である.
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