本研究では、植物油の交差メタセシス反応によって、任意の炭化水素燃料基材を選択的に得ることを最終目標としている。まず、第一段階として反応物である植物油を構成する脂肪酸とオレフィンとの組み合わせにより、どのような組成の生成物が得られるのかを明らかにするため、単一組成の脂肪酸メチルエステルFAMEとオレフィンとのメタセシス反応実験をおこなった。 つぎに、不飽和度の高いトリグリセリド成分で構成されているアマニ油と1-オクテンを用いて、Grubbs触媒を介した交差メタセシス変換反応実験を行った。その結果、炭素数C7の炭化水素成分が多く生成することを見出した。
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