本年度は,非平面マルチロータ機を対象として機体最適設計方法の構築と評価を実施した.はじめに,マルチボディダイナミクス手法の1つである微分代数型運動方程式を利用して機体の数式モデルを導出した.つづいて,導出した数式モデルからロータ配置,ロータ取付角度等の機構パラメータを抽出し,機体モデルを用いた数値シミュレーションによって当該ロータ姿勢で出力可能な推力を計算した.得られた推力の大きさ及び方向に対してForce Capacityと呼ばれる評価指標を導入し,機体任意軸方向に所望の推力を生成可能な最適なロータ姿勢を粒子群最適化法(Particle Swarm Optimization: PSO) によって決定するという最適設計手法を構築した.構築した設計手法の有効性を検証するため,得られた最適なロータ姿勢によって生成可能な推力凸包を計算し,それが設計仕様を満たしていることを確認した.
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