最終年度は,1年目と2年目の研究成果を応用し,人物の行動を理解した上でのロボットの動作を計画する手法について確立,及び評価実験を行った.その結果,短時間における人間の行動を予測し,その行動を阻害しないようなロボットの動作を計画することが可能となり,評価実験からもその有効性を確認することができた.また,シミュレーション実験だけでなく,双腕型協働ロボットを用いた実環境においても提案手法の有効性を確認した. 3年の研究期間を通し,下記の研究成果を得ることができた.
(1)協調ロボットと同じ空間で作業する人間の行動理解及び予測を実現するために,観測した過去の映像から深層学習ネットワークにより次時刻以降の人間の行動及び姿勢をリアルタイムに予測することができた. (2)人間の行動を理解した上でのロボットの動作計画を実現するためには,動的な環境下においてロボットの初期姿勢から目標姿勢までの最適な軌跡を生成する必要がある.そこで,本研究では,コンフィギュレーション空間を拡張して時系列変化に対応させたコンフィギュレーション時空間を提案した. (3)上記の(1)と(2)を組み合わせ,人物の行動を理解した上でのロボットの動作を計画する手法について確立,及び評価実験を行った.その結果,短時間における人間の行動を予測し,その行動を阻害しないようなロボットの動作を計画することが可能となり,評価実験からもその有効性を確認することができた.また,シミュレーション実験だけでなく,双腕型協働ロボットを用いた実環境においても提案手法の有効性を確認した.
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