研究課題
本研究では,電磁鋼板を用いたモータや変圧器、リアクトルなどの電気機器の小型・低損失化設計を可能にするため,電磁鋼板の結晶粒方位のばらつきを考慮した磁界解析法,鋼板の磁気特性の非線形性を考慮した磁区モデリング方法を開発し,高精度な鉄損計算法を確立するとともに測定値と比較することにより,本提案法の妥当性と有用性を示すことは目的である.2020年度と2021年度では,鋼板の磁気特性の非線形性を考慮した磁区モデリング方法2種類開発した.開発した方法を方向性電磁鋼板の渦電流解析に適用し,磁壁移動による異常渦電流分布の表現や渦電流損の増加率を確認できた.2022年度では,開発した2種類の異常渦電流損モデリング方法の中の複数の境界条件印加による異常渦電流損モデリング方法において,磁壁の移動距離を変えて,渦電流損と異常渦電流損を再度計算した.
2: おおむね順調に進展している
2022年度予定されている鋼板の磁気特性の非線形性を考慮した磁区モデリング方法を改良しましたので,順調に進展していると言える.
【2023年度】改良した鋼板の磁気特性の非線形性を考慮した磁区モデリング方法を磁区幅が異なる電磁鋼板に適用し,異常渦電流損を計算する.
コロナの影響により,予定していた出張ができず,次年度使用が生じた.研究の進展を促すため,2023年度の発表のための旅費に当てる予定である.
すべて 2023 2022
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 3件)
IEEE Transactions on Magnetics
巻: 58 ページ: 1-4
10.1109/TMAG.2022.3176853