研究課題
基盤研究(C)
電磁コンタクタの電気接点を大気中と水素ガス中で開閉を行い、発生するアーク放電に与える負荷条件、周囲気体および気体圧力の影響を交流回路のもとで調べた。さらに、接触抵抗値に与える影響を検討した。その結果、アーク放電の抑制効果は水素ガスが顕著で、ガス圧が高い方がアーク放電を短縮できることを示した。その上、接触抵抗値は、水素ガス中では小さく安定した。また、誘導性負荷では、抵抗負荷に比べアーク放電抑制効果が小さいことが分かった。
電気接点
電気接点に生じるアーク放電を短時間で消弧するためには、水素ガス中に電気接点を設置することが効果的である。水素ガスが封中された電磁コンタクタが太陽光発電や電気自動車(EV)などの直流回路では実用化されている。本研究では、交流回路のもとで負荷条件とガス圧力がアーク放電の抑制に与える影響を調査した。水素ガスのアーク抑制効果と負荷条件との関連、および接触抵抗を低く抑える効果を示した点において、既存の関連する機器の性能向上に寄与する成果である。