JT-60SA超伝導コイルには隣接するコイルから様々な磁界が印加され,コイル内に誘導電流が発生し,交流損失が発生する。この交流損失はコイル内の冷媒(超臨界ヘリウム)温度上昇,圧力上昇を発生させ,コイルの安定性を阻害する要因の一つである。本研究ではこの要因を定量的に見積もりコイルの電気的及び冷却安定性の評価を行った。以下に結果を示す。(1)JT-60SA PFコイルの電源による共振現象はPFコイルの運転に対して影響を及ぼさないことを示した。さらに,受動構造物によるPFコイルの導体間電圧への影響は小さいことを示した。(2)JT-60 CS冷却時のコイル内温度分布を示し,冷却時の運転指針も示した。
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