研究課題
基盤研究(C)
洋上風力発電の交直変換器にモジュラーマルチレベルコンバータ(MMC)を用いることで,風車内の変換器を1つにすることができ,小型・軽量化やコスト低減が期待できる。本研究は,風力発電機の交直変換器にMMCを適用した場合の制御法を明らかにした。具体的には,一段のMMCを発電機として用いる同期機と接続し交直変換を行う実験を行った。同期機の回転速度を400 rpmに制御した状態で,誘導機を用いてトルクを0 Nmから1 Nmまで変化させたところ,問題なく動作することを確認した。
パワーエレクトロニクス
洋上風力発電では,高い導入ポテンシャルを有する地域において,電力会社が新たな再生可能エネルギーの連系を保留する事態が続いている。この問題の解決策の一つとして,電力消費の多い地域に直流で送電する方法が検討されている。洋上風力発電の電力を直流で集電して送る場合,洋上風力発電機に交直変換器が必要となる。本研究で得られた成果をもとに,交直変換器にMMCの適用することで高い昇圧比を実現でき,後段のDC-DCコンバータを取り除くことで構成がシンプルとなり,小型・軽量化やコスト低減が期待できる。