• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実績報告書

連続せん断波によるアキレス腱の弾性計測系

研究課題

研究課題/領域番号 20K04499
研究機関群馬大学

研究代表者

山越 芳樹  群馬大学, 大学院理工学府, 特任教授 (10174640)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード超音波エラストグラフィ / せん断波 / カラーフローイメージング
研究実績の概要

最終年度に当たる本年度は、前年度までの成果を基にアキレス腱の伝播速度を測定できるシステムの設計および試作を行った。測定においては、①雑音の多い生体信号の中からせん断波に由来した信号だけを抽出し画像化するロバストな計測、映像再生法の構築、②せん断波を生体中に励起させるための小型加振器および、超音波プローブと小型加振器を一体型として検査者が片手で操作できるシステムの実現、③生体模擬ファントムを用いた測定、映像システムの評価の3つの事項について研究を行った。まず、せん断波に由来した信号だけを抽出し画像化するロバストな計測法の実現であるが、せん断波再生画像のS/N向上のために、せん断波の複素振幅等化処理を組み込んだせん断波画像再生法を提案した。一般に、フレームごとに得られるせん断波複素振幅は、せん断波の初期位相がフレームごとに異なるために加算平均処理によるS/N向上を行えないが、提案法では各フレームの初期位相を参照領域を設けて同位相にする処理(等化処理)を行うことで、加算平均処理によるS/N向上を実現する方法である。小型加振器および超音波プローブと小型加振器を一体型として検査者が片手で操作できるシステムであるが、超小型(重量100グラム以下)のアクチュエータを組み込んだ加振器を3Dプリンタで試作した。さらにこれを超音波プローブと一体にできる防振アタッチメントを弾性素材を3Dプリンタで造形した。これら試作品を組み込んで測定、映像化システムを実現し、生体模擬ファントムを用いて評価実験を行った。この結果、せん断波伝播速度2m/sからアキレス腱を模擬した6m/sまでの生体模擬ファントムを用いた実験で、試作システムは誤差5%以内でせん断波の伝播速度が計測できることを確認した。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 2件) 図書 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] B-line Elastography Measurement of Lung Parenchymal Elasticity2023

    • 著者名/発表者名
      Ren Koda, Hayato Taniguchi, Kei Konno, Yoshiki Yamakoshi
    • 雑誌名

      Ultrasonic Imaging

      巻: 45 ページ: 30-41

    • DOI

      10.1177/01617346221149141

    • 査読あり
  • [学会発表] 肺実質弾性計測のための C-SWE を位相検出に使う B ラインエラストグラフィの提案2022

    • 著者名/発表者名
      江田廉 ,谷口隼人 ,紺野啓 ,山越芳樹
    • 学会等名
      日本超音波医学会第95回学術集会
  • [学会発表] 続せん断波エラストグラフィを用いたホットパック介入時のせん断波伝播測定2022

    • 著者名/発表者名
      山越芳樹 ,後藤英之,白沢有理沙,谷川俊一郎,神山直久
    • 学会等名
      日本超音波医学会第95回学術集会
  • [学会発表] 連続せん断波エラストグラフィを用いたホットパック介入時のせん断波伝播測定2022

    • 著者名/発表者名
      銭田良博,渡邉久士, 山本昌樹,山越芳樹
    • 学会等名
      日本超音波医学会第95回学術集会
  • [学会発表] 組織内硬化部可視化のためのドプラ振幅法の提案2022

    • 著者名/発表者名
      山越芳樹,田中愛理
    • 学会等名
      日本超音波医学会第95回学術集会
  • [学会発表] 連続せん断波エラストグラフィとその応用2022

    • 著者名/発表者名
      山越芳樹
    • 学会等名
      第69回日本臨床検査医学科学術集会
    • 招待講演
  • [学会発表] 超音波エコーを使う上で知っておきたい基礎と新展開2022

    • 著者名/発表者名
      山越芳樹
    • 学会等名
      第4回日本運動器理学療法超音波フォーラム
    • 招待講演
  • [図書] 生体組織の超音波計測2022

    • 著者名/発表者名
      日本音響学会、松川 真美、山口 匡、長谷川 英之、斎藤 繁実、西條 芳文、細川 篤、長谷 芳樹、蜂屋 弘之、神山 直久、吉田 憲司、金井 浩、椎名 毅、山越 芳樹、梅村 晋一郎、工藤 信樹
    • 総ページ数
      244
    • 出版者
      コロナ社
    • ISBN
      978-4-339-01343-6
  • [産業財産権] 体組織硬さの表示装置、表示方法2022

    • 発明者名
      山越芳樹
    • 権利者名
      群馬大学
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      特願2022-184496

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi