研究成果の概要 |
本研究では, レーザー光照射下の生体から観測される光散乱パターンの画像検出に基づき, 血液中の血栓の検出ならびに血流速度, ストレス状態, 血液粘度, 血液濃度変化といった血行動態に由来する多様な情報を独自に開発した単一のセンサユニットで同時に取得できる, 低価格でなおかつ簡便に利用できる血栓症診断システムを構築した. さらに, 緊急災害時においても全国の血栓症治療に携わる医療機関で迅速にデータの分析と共有を可能とし, なおかつ血栓症の診断技術の向上を図ることを目的として, Wi-Fi環境をベースとした本システムのユビキタス化を実施した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は従来からの研究代表者の研究成果に基づくものであり, 独自に開発したセンサユニットにより血液中の血栓を高感度に検出でき, しかも血栓の形成に深く関連する血行動態を同時に分析できる点で創造的である. さらに, 本研究で開発する血栓症診断システムは, 画像処理に基づく血栓検出技術と血行動態分析技術の融合の結果として得られたものであり, 低価格でなおかつ簡便に利用可能なものである. 従って, 本研究で開発したシステムは血栓症の検査・治療段階における医療費増大の抑制と患者の負担軽減を同時に実現できるものと考えられることから, 今後の血栓症診断技術の発展に多いに貢献するものと期待される.
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