国土交通省航空局が公開している民間航空機の航跡データを用いることにより、以下の2つの航空交通流の数理モデルを構築し精度を評価した。(1) 航空機のセクター間移動を線形状態方程式でモデル化する。それを用いて近い将来の各セクター内の混雑度の予測を行うことができる。実データの航空容量と比較して精度を評価する。(2)航跡データから重要点を抽出し、それらの点をリンクで結んだグラフを抽出する。つぎに、グラフの各リンク上の移動時間の確率分布を求め、得られた確率分布に従って各航空機がグラフ上を移動する離散事象シミュレーションモデルを構築する。実データの航空容量と飛行時間と比較することでモデルの精度を評価する。
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