研究課題
基盤研究(C)
本研究では,確率的動特性をもつ系(システム)を制御するための理論深化とその応用に取り組んだ.動特性を決める確率過程がi.i.d. (independent and identically distributed) 過程で与えられる場合については,各種制御問題に対して線形行列不等式条件を導出することができた.また,確率過程を制約しない場合について,安定性を必要十分の意味で特徴づけるリアプノフ不等式の導出に成功した.
制御工学
本研究で得られた成果のうち,一般の確率過程で動特性が決まる系に関するものについては,既知の結果を含む様々な安定性の議論を包含するものとなっており,その活用によって確率制御に関する新たな領域の開拓が可能となった.また,確率過程をi.i.d.に限定する状況下で得られた成果をネットワーク化制御系に応用できることが明らかとなり,自動車の遠隔型自動運転等の社会課題解決に貢献できることが期待される.