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2022 年度 実績報告書

ボトムアップによる指向性マイクロLEDの実現

研究課題

研究課題/領域番号 20K04589
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

熊谷 直人  国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (40732152)

研究分担者 王 学論  国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, ラボチーム長 (80356609)
山田 寿一  国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, ラボ研究主幹 (20358261)
Zhang Kexiong  国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 産総研特別研究員 (80774463) [辞退]
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード窒化物半導体 / マイクロLED / 選択成長
研究実績の概要

本研究では指向性マイクロLED実現に向けて、選択成長を用いた「ボトムアップ」アプローチによる微小発光構造の作製と評価を行った。スマートグラスに代表される高輝度・高解像度AR/VRディスプレイにはマイクロLEDがキーデバイスとして期待される。従来のドライプロセスによる「トップダウン」アプローチによるLEDの微小化には発光効率や垂直光取り出し効率の低下といった課題がある。
GaNテンプレート基板にシリコン酸化膜マスクを成膜し、電子線露光描画により、φ200 nmの開口パターンを2μmピッチで形成、有機金属化学気相成長法によりGaNの選択成長を行い、底面径250nm程度の六角錐台ピラミッド構造を作製、その斜面(半極性{10-11}面)に発光層であるInGaN層の量子井戸2層を成長した。
作製した構造の断面を透過型電子顕微鏡及び、エネルギー分散型蛍光X線分光法で評価を行ったところ、ピラミッド構造の斜面には厚さ2 nmのInGaN量子井戸2層の形成が確認でき
確認した。一方でピラミッドの頂部は表面が荒れており、量子井戸構造が確認できなかった。発光特性をフォトルミネッセンスに及び及びカソードルミネッセンスにより評価したところ、青紫色発光を確認した。特にカソードルミネッセンスによる評価では個々のピラミッド微小構造の斜面からの発光を確認出来たが、各々6面ある斜面からの発光にバラつきもあった。
今後、指向性を実現するには本研究で得られたようなピラミッド型微小発光構造を内包するように、連続してさらに大きな六角錐台構造を成長する必要がある。また、斜面に形成するInGaN量子井戸のIn組成や膜厚の制御、斜面からの均一な発光の実現も今後の課題となるが、本研究では指向性マイクロLEDの基礎構造となる微小発光構造のボトムアップアプローチによる作製を実証できた。

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公開日: 2023-12-25  

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