本研究では塩基配列の異なるDNAを16bit(約6.6×10^4ヶ)番地配列した集積電極を、精度の高い並列計算素子として機能させることを目標にした。そのためには人工的に分子設計されたDNA類似体を、演算子として電子回路中で再現性よく動作させる要素技術の確立が必要である。そこで樹脂基板上にDNA類似体を集積させる番地を4.5bit(約25ヶ)配列した集積電極対の作製と、この電極群の信号を連続的に切り替えて自動計測できるシリアル測定方式の計測デバイスを開発した。次に塩基配列を電気信号で検出するため、DNAと同様に複合体の形成機能を持つ抗体分子を用いてこれを電極上に集積化し、検出する技術を確立した。
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