研究実績の概要 |
今期は2つの継続課題に取り組み、外部発表まで至った。微細ビーム集光(焦点径や長焦点性能の改善)に関しては、解析的手法での探索が停滞したため、neural networkよる設計algorithmを導入することで関連研究と同等以上のデータを得るに至っている。具体的には、光ファイバプローブ先端に異なる多層の屈折率層からなる微小半球/球体を装備することで、微細な光スポット径、奥行き方向の長焦点化の改善が確認できた。現在、外部発表に向け準備中であり、修士論文にまとめる予定[1]。 もう一方の課題である極微細光集光device応用では、当研究室が検討してきた集光特性に優れたボータイコア構造を持つナノサイズ光ファイバを微粒子補足及び移送デバイスに適用した新たなモデルを提案し、性能評価を行った。例えばSi3N4の直径0.25~0.5μmのボータイコア、コア間隔30 nmの光ファイバ構造、動作光波長0.5~1.2 μmの条件において、直径20 nm程度の球形や長楕円体微粒子がギャップ中心に補足されること、さらにコアへの光励振条件あるいは光波長変化によって前後両方向に微粒子移送が可能になることを証明した[2-4]。従来、微粒子移送には光増強のためにプラズモン導波路や複数の共振回路を配列した製造困難な導波路が考案されてきたが、本提案は低損失で熱伝道が小さい全誘電体で比較的簡易構造で移送の可能性が示されたことに意義がある。以上の成果は、学術論文1誌、国内会議2件、学内論文1に要約される(予定含む)。 1. Z. Wang, to be Master Thesis, Waseda Univ., Spring, 2023. 2. W. Feng, L. Xuecheng, and M. Tsubokawa, the CLEO, paper ATu4R.5, San Jose, May 2023 3.W. Feng, Z.Wang, and M. Tsubokawa, Optics Express, 31(10), pp. 16676-16689, 2023. 4.W. Feng, L. Xuecheng, Z. Chenlin, and M. Tsubokawa, the 28th OECC, Shanghai, July 2023.
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