研究課題
カリフォルニア大学の装置を用い、レーザーカオス光を用いた場合のレーザーの光スペクトルとダウンコンバートする系によるRFスペクトルの相関を求めた。ダウンコンバートする系は、逓倍気による90GHz付近の信号(変更可能)と、レーザーの縦モード間(45GHz程度、今回はさらに隣の90GHz程度を用いた)の光ビートの差周波を1GHz程度に調整し。プラズモン光伝導アンテナ中で、混合することでRF信号にダウンコンバートし、観測した。その結果、掃引に数秒かかる光スペクトルの状況と、RF信号の状況が矛盾なく一致することが明らかとなった。すなわち、モードが時定数0.1msのオーダーまでカオス光では、同時に発振していることを明らかにした。一方通常の連続波半導体レーザーでは、間欠的なモードホップによりモード間の状態が安定せず、光ビートが不安定になることを明確にした。光スペクトルアナライザーの分解能は、5GHz程度であり、縦モード間隔には5GHz程度の誤差を含む。ダウンコンバートする系では、RFスペクトルアナライザーの分機能で分解能が決まるため、10MHz程度の分解能が容易に得られる、そのため、将来の高分解能受信機の基礎研究ともなっている。また福井工大に同様の系を構築するための部品の購入は終えた。今年度この装置を構築する。プラズモンアンテナも、櫛の部分、ボータイの部分などの、各パーツの試作は行った。また各部分における露光条件や、アニール条件、現像の条件などの最適条件出しも途中まで行った。今後さらに最適条件出しを行う。その後、全体のアンテナの試作機の構築を行う。
3: やや遅れている
コロナのため。また、購入部品の高騰のため、購入に時間がかかったため。
福井工大にダウンコンバートする系を構築する。その後、閾値付近までカオス光の状況を低下させ、安定性を見ることで、カオス超越性の実証を行う。また、数値計算も行い最適条件を見出す。プラズモンアンテナについても試作機を製造する。
研究期間を延長したため。旅費、光学部品などの消耗品に使用予定
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