研究課題/領域番号 |
20K04649
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研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
花岡 大伸 金沢工業大学, 工学部, 准教授 (90751529)
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研究分担者 |
保倉 篤 金沢工業大学, 革新複合材料研究開発センター, 研究員 (20794001) [辞退]
瀬戸 雅宏 金沢工業大学, 工学部, 教授 (90367459)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | FRPプレート / コンクリート / 付着・定着 / BFRTP |
研究実績の概要 |
本稿では開口部を設けたFRPプレートを補強材としたコンクリート部材を対象に,曲げ試験を行い,曲げ部材としての基礎的検討を行った.その結果、FRPプレートを補強材としたモルタル供試体においてもFRPの弾性率と断面積を考慮することで,通常のRCはりと同等の曲げ剛性(初期剛性)を有することを確認した.また、FRPプレートに孔を設けたことで,FRPの定着を確保することができたが,かぶり部分のモルタルとFRP付着が切れ,終局時には付着割裂破壊が生じた. 曲げ加工部を対象としたBFRTPロッドのアルカリ環境下での引張強度を明らかにする目的で,(1)バサルト繊維単体の引張試験,(2)BFRTPロッドの引張試験,(3)セメントペースト中に埋設したBFRTPロッドの引張試験を行った。繊維単糸引張試験の結果から、pH12.8のアルカリ溶液下では浸漬期間に伴い引張強度が低下した。また,この結果は,マイクロスコープではバサルト繊維の断面減少は確認できなかったが、表面に凸凹ができる程度の繊維の溶出が生じ,強度低下に繋がったと考えられた。BFRTPロッドの引張試験の結果から,欠陥や損傷があるBFRTPロッドがpH12.8程度のアルカリ環境下に曝されると,引張強度が低下することが分かった。セメントペーストに埋設したBFRTPロッドの引張試験の結果から,バサルト繊維が露出している状態であってもセメントペーストのpHが10.98程度であれば,繊維の溶出によるBFRTPロッドの引張強度への影響は少ないと示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
共同研究者の異動などがあり研究計画を変更することになった。
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今後の研究の推進方策 |
FRPプレートのみならず、曲げ可能が容易な熱可塑性BFRTPロッドの適用性なども視野に入れ研究活動を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナの影響や共同研究者の異動により、研究期間を延長したため。
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