継目の無いロングレール軌道では適切な座屈管理が重要となる.軌道座屈強度はレールの横方向初期たわみ(通り変位)と横方向拘束力(道床横抵抗力)とに大きく依存するが,それらはバラツキを有しているため,座屈強度の確定論的評価ができない.現行では,座屈が確実に発生し得ないレベルのレール温度に基づいた管理がなされているが,過度な安全性が求められている懸念がある. 本研究では,上述の不確実性を考慮して軌道座屈強度を確率論的に評価した.また,軌道状態に関する情報量の多寡に応じた管理手法についても検討した.これらの成果をとおし,より合理的な座屈管理手法の可能性を示唆することができた.
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